1 気分障害 ( うつ病 )
2006 桜花心療クリニック TEL 099−213−1020

診 療 内 容

 うつの症状としては大きく4つに分ける事ができます。それは次にあげる、感情、意欲・行動、認知、身体の各側面です。

1 感情面の症状     : 憂うつになって気持ちが沈み込んだり、悲しい気持ちで心が一杯になり、嬉しい、楽しいといった感情がわからなくなったりします。その為涙ぐんだりもします。周りの人の言動に過敏になり、些細なことでイライラして人に当たったりする事もあります。

2 意欲・行動面の症状 : それまで興味を持っていた事にも関心が持てなくなり、エネルギーが無くなったような気がして、何をするにも気力を振り絞らないとできなくなってしまいます。その状態で無理を続けると焦りばかりがでて、結局なにも出来なくなってしまい、絶望的になることさえあります。

 3 認知の症状    : 広い視野での物事を判断できなくなってしまい、決断力や集中力が鈍ってきます。 物の考え方や物の見方が極端になって、その為にますます自分を苦しめるようになっている場合もあります。

 4 身体面の症状    : 不眠(早く目が覚める・眠った気がしない・寝つきが悪い)が高頻度にみられます。食欲不振、頭重感、全身倦怠感、胸苦しさ、喉の渇き、便秘、下痢、性欲低下、など様々な症状が見られます。

 うつ病は特別な病気ではなく、これまで述べた症状は誰にでも起こる可能性があります。 適切な対応と治療を行っていけば治る病気なのです。

 うつ症状が重ければ十分な休養が必要であり、それに薬物療法、精神療法を行っていきます。薬物としては抗うつ剤を中心に使用しますが、個人によっては効き方や副作用の出方に違いがあり、慎重に投与していかなければなりません。

 精神療法は非常に重要だと思います。気持ちが沈んでいる時は悲観的な物の考え方になりますし、悲観的になればさらに気持ちが沈んでいきます。悪循環に陥ってさらに抑うつ感が強くなっていきます。そこで浮かんでくる考えが現実的なものなのか、必要以上に悪く考えていないか、一度悪いことがあっただけで全体を決めていないか、また、これから変わっていく可能性はないか、などを一度立ち止まって焦らずにゆっくりと考えていく事が必要だと思います。

 ほかにも特殊なうつ病として季節性うつ病があります。これは秋から冬にかけてうつ状態となり、過食や過眠といった症状がみられ、この症状には薬物療法はあまり効果がなく高照度光療法が効果があります。

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